ドーム世界ラン展の前日、みんな京浜島の倉庫にいた。


 

日にち的に
話しが前後するけど
これだけは伝えたい。
ドームでのデモンストレーションのある
前日19日
京浜島にある大道具チームの
倉庫を借り、
入院中に頭に描いていたものを
全て揃えてもらい
実際にリハーサルをした。


30分間で私の描いているものがいったい
作れるのか、
また、
私が松葉杖でどこまで動けるのか、

どのタイミングで何を出すべきか、
どのように出すべきか、
そして
どこまで作って
用意しておくべきか、
30分という時間内に
全てを作り上げなくてはならないという
デモンストレーションなんて
初めてだからだ。
しかも、松葉杖。


昨年早くに引き受けた名誉ある仕事とわかっていても
完全に甘かった……



打ち合わせは
照明のハタボウと大道具のモトさん、この二人が
私の病室に来てくれた。

薬師寺をともに経験してくれた
照明家のハタボウ、
道具チームのモトさん

気心が知れてるから安心して任せれる。

そして
花部門は
初期の初期から手伝ってくれてるサトちゃん
JAC後輩のヒロコちゃん
ワン友のタキウラさん(実はマーケタリーの先生)

そして今回初参加の
特効のノボルさん、
(ノボルさんには布をたなびかせる風を起こしてもらう。)

カメラのナベちゃんは
カメラを回しては、花のことを手伝い、カメラを回しては花と!その目まぐるしさには頭が下がる。

そして
病院から同行してくれた
リハビリのナカヤマさんは
右膝に強力なテーピングを巻いてくれた。
もちろんドームも。ドームはさらに凄かった!何重にも巻いてくれた。

みんなが
本気で真剣に

30分の花生けライブに取り組んでくれた。
 
最後の最後のリハーサルのとき、
世田谷市場から私の花の担当者フローレ21の上野さんがひょっこりと、
見に来てくれた。
予想もしない来訪者に
みんなびっくり…
逆にお客さんとして客観的に見てもらえ、とても嬉しかった。

 
最後のリハーサル!
私の描いていたものが
30分で作り終えることは
不可能ではないか!
みんなも
そう思っていたから
ストップウォッチのタイムが流れるなか、
出来る!
と、
確信に
変わった深夜、
倉庫内には
自然と大拍手が沸き上がった。


昼の12時から始めた
リハーサルは
辺りがシーンと
静まり変える真夜中の12時に終わった。
我々の世界では
夜中の12時のことを
てっぺんと言う。

てっぺんになるとは思ってなかったが
やはり
てっぺんになってしまった。
でもあのときの拍手は忘れない……

が、気がつくと
私の膝はその時パンバンになっていた!

2月20日、
ドーム当日
30分間のステージは、
後方から大きな白樺が登場して始まり
つぎつぎに花を作り、そこに結わえていく。
用意した
600本のオンシジュームと言う黄色の小さなランをばらし、
1本ずつ1本ずつ、束ねて
 結わえていき、
2メートルほどの昇り龍のような形を作っていく。
とにかく必至だった。
時間との格闘でもあった。
白樺に結わえる。

最後の5分
私の好きな

ホイットニーの、歌声の中、
モトさんがその垂れ下がっているオンシジューム600本を使った4束の龍を
ワイヤーで天空に舞いあがらせる!
ノボルさんの
強力な風で大布が揺れ、そこに
ハタボウが作る黄色と白の照明が交互に揺れた。
フイナーレ、美しかったな!
みんなの結集だった!


 その真ん中に立たせてもらい幕は閉じた。
 
動き回ってるうち、
早い時期に松葉杖のことは忘れていた。
それほど
花作りに集中したのもドームの持つ緊張感からかもしれない。

ステージで、
三方礼をして
上手の袖に入るなり、

よろける私の身体を支えてくれたのは
ヒロ子ちゃんだった!
抱きつくなり
私は
声をあげて泣いた。泣けて泣けてしかたがなかった、

下手から
さとちゃんが一目散に駆け寄ってきた。

私の初ドームは
みんなの力の総結集だった。

動かない脚を
みんなが本気で
カバーしてくれた。
必死でカバーしてくれた。
本気で動き回ってくれた。



これは
私の忘れ得ぬ記録……
一生涯忘れない私の初ドーム。


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11 件のコメント

  • ひろみ より:
    悦子さん、本当にお疲れさまでした。読ませて頂いてる途中からウルウルきて、悦子さんが号泣されたところでは涙が溢れました。
    「ほんとの仲間は〜!ここにいる〜♪」
    人にもお花にも、そして全てに誠実に向き合う心を大切にしたいです。いつもありがとうございます☆
  • 泉水直嗣 より:
    長渕様!!

    ニュース映像みました!!
    格好良かったです!!

    白樺の木、昔住んでいた家の庭にありました。
    大好きな木です!!

    最高!!
    そして長渕さんを支えるメンバーに拍手!!
  • いちファンのK より:
    リハーサル、本番の様子を詳細に有り難うございます。
    成功の裏にはスタッフさんの懸命なサポート、何度も緻密なリハーサル、5分の花生けより時間は長いですが大作で時間との勝負もあったんですね。
    感動の涙、美しいです。
    ちょうど1年前ランドマークの花生けも立ち見で拝見しましたが、ドーム大規模でしたね。
    その分遠くからでしたが、えっちゃんを拝見、お会い出来て嬉しく思います♪
    前回の更新の話で恐縮です_(..)_
    お二人のファンですが特にえっちゃんファンとしてはイヤな記事です。
    真偽はともかく、当事者じゃないと分からない事あるしえっちゃんがどう思われるかですし、雑音に振り回されないでいたいですが。
    最近のご活動、ご活躍素晴らしいです。
    時間は有限だから命の限り出しきりたい的な発言等熱いです。
    そんなえっちゃんだから一々こんなこと気にしてるか分かりませんが応援しています。
    健康第一で☆
  • tadakazu より:
    本気のエネルギーは凄いですね❗
  • 川崎晃輔 より:
    悦子さん、素晴らしい仲間、チームプレーと信頼と絆。

    方々が悦子さんの為に、リハをしてくれる結束力。

    松葉杖でのチャンレジするドームでの成功を願いながらの皆さんの想いが、伝わってきます。

    素晴らしい、チーム長渕悦子だと思います。

    まるで、ワンシーンの収録に動いて下さる、関係者方々の熱き想いと同じく、悦子さんのドームでのフラワーアーティストとしての成功をと、方々の懸命な想いに熱く感銘致しました。

    早く、リハビリが終わり完全復活の悦子さんのフラワーアーティストとしての姿を皆さん方々が待っています。

    その時は、支え、ご支援して下さる方々に長渕悦子フラワーアーティストの真髄をご披露して下さい。

    良き仲間に恵まれている悦子さんは、いつまでも輝き続けます。

    明日よ風に舞え

    押忍
  • ハッシー より:
    悦子さん!

    らん展の舞台裏・・・
    悦子さんの、メンバーの必死さが
    ひしひしと伝わります!!

    いつもながら、スタッフさんの
    懸命な必死な姿が目に浮かび、
    尊敬の念を禁じえません!!

    悦子さんのイメージも
    凄い!病室でよく練り上げましたね!
    それを形にするスタッフさん!

    本当に、らん展素敵でしたよ!!!
    感動して見ていました。

    本当にお・つ・か・れ・さ・ま (^_-)-☆
  • eiko より:
    悦子さん

    そんな舞台裏があったのですね。当日のチームワーク、最高でした。
  • 君栄 より:
    すばらし仲間 悦子さんのかけがえのない右膝?右腕ですね。そんな仲間に恵まれたのも悦子さんの人格ですよね。
  • 佳世 より:
    悦ちゃんの言葉を読んで“悦ちゃんの周りには本当に力強い仲間がいて羨ましい”と心から思いました。
    膝の痛みはそりゃない方がいいけど痛みがあったからこそ余計に仲間の温かさを感じたんでしょうね。
    すべて終わっての涙を想像するだけで私も胸が熱くなりました。
    一つの物を皆で作りあげるまでの喜び、感動、辛さなど…青春ですね(^^)
    本当にありがとうございましたo(^▽^)o
  • より:
    行きましょう!このまま!
  • いちファンのK より:
    綿密なリハーサル、スタッフさんの懸命なサポートがあったんですね。
    感動の涙、美しいです。
    1年前ランドマークタワーで見た5分の花生けもあれば今回のように壮大なものまで幅広いです。
    どちらにしても時間に余裕なんてないですかね。
    達成感が伝わりました!

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