まだ続き物。5
その売約済みの赤札に満足して、わたしはさらに店内に。鉄兵氏は連日仕事のため、わたし一人で来たわけだが、驚いことにほんの7~8日間でも品が変わっている。あったものがすでに無い。逆になかったものが置いてあったりする。
骨董品というものは作った当時は大量生産であったとしても長い歴史のなかで、唯一無二の物となり渋さと深さが加わり、じわじわと光り出す。でもそれは見る人によっては単なる、がらくたにしか見えなかったり、、見る人によっては、超レアな宝物にも変身する。新しいものが好きな人もいれば、いぶし銀のように光り出す古き物が好きな人もいるわけで。。
再利用という言葉が巷で言われるようになったのはいつの頃からだろうか。もちろん、骨董という言葉が存在する以上、それは大昔からあるものなんだろうけれど。
さて、
今回getしたアンティークの椅子はどこかで使われます。
、、が。
しかし、背もたれがあったとしても丸っきり背中で全く見えないこともあるでしょうし、台座にしても座っていればそれが由緒ある歴史物であっても全く映らないってこともあります。(苦笑)
そうなると、そもそもアンティークである意味もないかもしれませんね。(、、苦笑)🤣💦
こういうとき、せっせ、せっせと探してきた小道具さんたちは
あー!しっかり映った!嬉しい!あれ?全然映らないぞ~💧なんだ!と、なるわけなんでしょうね。わたしが昔現役のころ、置いてある小道具ひとつにも小道具さんのこだわりがあり、そこに一喜一憂のストーリーが存在していたこと、なんだか、今ごろ、すごくわかったりします。(^-^)/
さあ、これから、さらに物語は進みます。
話しも突き進みますが、店内にも突き進んで行きます。1階の新しい物に一通り目を凝らし、階下へ。ここは鉄の螺旋階段で、歩くとカンカンと靴音が響き、また螺旋階段の回りにもランプやら時計がたくさん吊り下げられているので、飽きない。面白い。今度は私一人の回廊、地下へと続く。
すると、前回あった花のつぼみのようなランプは、もうどこを探してもありませんでした。売れたんだ。でも
あった。。。同じくあの時見た古いヨーロッパの街灯のような卓上ランプは。。しかも3個の豆球はそこを通る客人の足元を照らすように、それは煌々と光を放ち、まさにヨーロッパの街灯そのもののように。
古い家具の中にあって、ほんとに今度こそ正真正銘輝いていた。わあ、、、、思わず、走り寄る。
なんだかわたしにも閃きみたいなものが走り、思わずしっかりと手に取る。ずっしりと重い。アンバーな暖色の灯りが付いていたことでこのランプの深さがさらに伝わってくる。これは運命の出会い。待っていてくれた。
小さな値札には “大きな紙幣一枚で優にお釣りが来る金額” が手書きの可愛い字で書き込まれていた。どうして?どうしてこんな値段なんだろ?
物は値段でその価値は決められないと思う。高価なものが良いとは限らない。わたしが想像していたものよりははるかにリーズナブルなこの”待ち人”をしっかりと手に抱きしめ、わたしはまたカンカンと螺旋階段を上がっていきました。
レジにいたお姉さんに支払いを済ませ、包んでもらおうとしたとき、ここに文字が刻まれていますよ。と。
指差された先には、、
『東京市、、、
17 件のコメント
走り寄る程感動した悦子さんを想像して自分も嬉しくなりました
それにしても彫られていた文字が気になりますね✨東京市?…東京市?どう読むのでしょうか
この先は何?
面白く、おかしく、ブログ拝読してます。
東京市????
何の事???
まだ、続きありますか?
椅子どんなのかな~~?
映るといいな~~(*´▽`*)
東京市、、、?
螺旋階段の音、ランプに駆け寄る悦子さんが目に浮かびます。完全に引き込まれています☺️「東京市、、、」ってなに〜🤣🤣骨董品って奥が深いですね、どんな道を歩いてきたランプなんでしょう?気になります💕
わくわく、どきどきしながら次が早く読みたい!!
このドキドキは・・・やはりサスペンスだ(^o^;)
物語はまだまだ中盤⁉️にさしかかった所
だと思いたいです❗️
東京市って時が有ったんですね🤫
凄い昔の風景も浮かんで来ますね😌